筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)とは?
肩こりや慢性腰痛などの痛みの原因として、
近年注目されているのが 筋・筋膜性疼痛症候群(Myofascial Pain Syndrome:MPS) です。
MPSは、筋肉や筋膜にできる トリガーポイント(TP) と呼ばれる痛みの発生源によって、
離れた場所に痛みを引き起こす特徴があります。
例えば、
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お尻の筋肉が原因で太ももやふくらはぎが痛む
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首の筋肉が原因で頭痛が起こる
といったように、
痛みの場所と原因の場所が一致しないことが多いのが特徴です。
トリガーポイント治療の対象となる痛み
トリガーポイント治療の対象となるのは、主に次のような痛みです。
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慢性的な肩こり
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慢性腰痛
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関節周囲の痛み
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スポーツによる運動器痛
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一部のめまい
これらの痛みの多くは、
受容器の過敏化(感作)によって起こると考えられています。
運動器の慢性痛は「機械痛」と考えられる
運動器の慢性痛の多くは、
機械受容器の感作による痛み(機械痛)と考えられています。
これは、
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筋肉の張力
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繰り返しの負荷
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筋収縮による刺激
などによって、
筋肉の受容器が過敏化することで生じる痛みです。
代表的な例として、肩こりや慢性腰痛などがあります。
なぜ運動器の慢性痛は機械痛と考えられるのか
慢性の運動器痛には次のような特徴があります。
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炎症所見が見られない
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血液検査でも炎症マーカーが上がらない
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痛み止め(NSAIDs)が効きにくい
一方で、圧迫(機械刺激)や鍼刺激(侵害刺激)などに反応して痛みが再現されます。
これは、
受容器が過敏化していること(感作)を示す重要な所見です。
トリガーポイント治療の考え方
トリガーポイント治療では、
痛みの発生源に存在する 感作受容器を刺激して脱感作させることを目的とします。
具体的には
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鍼治療
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圧迫刺激(手技療法)
などによって、
発生源となる部位を適切に刺激します。
この刺激によって受容器の過敏状態が解除され、
痛みの軽減が起こると考えられています。
トリガーポイント治療の基本ステップ
トリガーポイント治療は、次の流れで行われます。
① 痛みの性状から適応となる痛みか判断
② 痛みの発生源が疑われる部位を探索
③ 発生源となる組織を刺激し脱感作を起こす
慢性痛では、
複数の発生源が存在することも多いため、
臨床経験と評価をもとに治療を進めていきます。
まとめ
筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)は、
慢性の肩こりや腰痛などの原因として重要な病態です。
運動器の慢性痛の多くは
機械受容器の感作による機械痛と考えられ、
トリガーポイント治療では
痛みの発生源を特定してアプローチすることが重要になります。
慢性的な筋肉の痛みでお悩みの方は、
トリガーポイントの可能性を評価することが改善の第一歩となります。
この記事の執筆者
鈴木 雄亮(すずき鍼療院・整体院 院長/鍼灸師)
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)やトリガーポイント治療を専門とし、腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症など慢性症状の改善を得意としています。
大阪手技療法研究会やREXトリガーポイント研究会で研鑽を積み、最新の知見を臨床に取り入れながら施術を行っています。