【変形性股関節症】痛みの原因は骨じゃない?最新研究と治療法を解説
「股関節が変形していますね」
そう言われて、不安になっていませんか?
「このまま悪くなるのでは?」
「手術しかないのかもしれない」
そんな悩みを抱えている方は少なくありません。
しかし実際には、
変形の程度と痛みの強さは必ずしも一致しないことが、研究でも報告されています。
つまり、
「変形している=痛い」とは限らないのです。
当院では、このような股関節の痛みの原因として、
筋肉にできるトリガーポイント(痛みの発生源)に注目しています。
この記事では、
変形性股関節症と痛みの関係・本当の原因・改善の考え方を、
専門知識がなくても理解できるように解説します。
「手術以外の方法を知りたい」
「原因から改善したい」
そのような方にとって、ヒントになる内容です。
変形=痛いは本当?股関節症と痛みは一致しない
結論から言うと、
股関節の変形と痛みは完全には一致しません。
研究でも、次のような結果が報告されています。
研究で分かっていること
- 変形と痛みには一定の関連はある
- しかし相関は「中程度」にとどまる
- 重度の変形でも無痛の人がいる
- 軽度でも強い痛みの人がいる
例えば、441名を対象とした研究では、
変形と痛みには関連があるものの、強い相関ではないとされています
(Wright PH et al., 2015)
また、2万人以上を対象にした解析でも、
変形があっても無症状の人が多いことが報告されています
(Chu Miow Lin S et al., 2011)
さらに、
強い痛みがある人の中でも、重度変形は一部に過ぎない
というデータもあります(Katz JN et al., 2015)
つまり「変形=痛みの原因」と断定するのは適切ではありません。
痛みの本当の原因は?筋肉と神経の仕組み
痛みは、
刺激が神経を通り、脳で認識されて初めて生じます。
この仕組みから考えると、
単に「骨が変形しているだけ」で痛みが出るとは限りません。
重要なのは、
痛みを発生させる“刺激”があるかどうかです。
当院では、その主な要因として、
筋肉のトリガーポイントが関与していると考えています。
トリガーポイントとは?股関節痛を起こす筋肉の原因
トリガーポイントとは、
筋肉の中にできる痛みの発生源です。
繰り返しの動作や負担により、
筋肉の一部が過敏な状態になります。
その結果、
- 動いたときだけ痛い
- 同じ動作で繰り返し痛む
- 押すと痛みを感じる
といった症状が現れます。
また、トリガーポイントは
レントゲンやMRIには写りません。
そのため、
原因が「変形」と誤解されやすい特徴があります。
トリガーポイントが原因の股関節痛の特徴
結論として、
動いたときに痛い=筋肉が原因の可能性が高い状態です。
筋肉由来の痛み
- 歩き出しでズキっと痛む
- 長く座ると痛くなる
- 階段の昇り降りで痛む
- 靴下が履きにくい
痛む場所で多いのは、
- 鼠径部(足の付け根)
- 太ももの外側
- お尻
これらは、股関節を動かす筋肉と一致します。
つまり、
筋肉にできたトリガーポイントが動きで刺激されている状態です。
当院の治療|トリガーポイントに直接アプローチ
当院では、
痛みの発生源である筋肉に直接アプローチします。
鍼や徒手療法を用いて、
トリガーポイントを正確に刺激します。
これにより、
- 筋肉の緊張が緩む
- 血流が改善する
- 痛みの過敏状態が落ち着く
といった変化が期待できます。
その結果、
動作時の痛みの軽減につながります。
まとめ|変形だけが原因とは限りません
変形性股関節症の痛みは、
骨の変形だけで説明できるものではありません。
まとめ
- 変形と痛みは完全には一致しない
- 筋肉が原因のケースがある
- トリガーポイントは画像に映らない
「変形しているから仕方ない」と諦める前に、
別の原因がないか見直すことが大切です。
手術以外の選択肢として、
筋肉へのアプローチも一つの方法です。
お気軽にご相談ください。
この記事の執筆者
鈴木 雄亮(すずき鍼療院・整体院 院長/鍼灸師)
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)やトリガーポイント治療を専門とし、腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症など慢性症状の改善を得意としています。
大阪手技療法研究会やREXトリガーポイント研究会で研鑽を積み、最新の知見を臨床に取り入れながら施術を行っています。